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特集:Interview(Part1) Eメールと紙のライティングの違い


CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)の構築とコンテンツ企画・制作・支援をされているSpoo!代表取締役 川崎和哉氏に目的に応じたメールの書き方、また最近のWEBメディア、Eメールに足りないことについて伺いました。





Spoo! inc.
代表取締役 川崎和哉氏
http://www.spoo.jp/


── Spoo!とは、何をやっている会社ですか?
基本的にはWEBやメールマガジン、雑誌など紙媒体の制作を中心に行っている会社です。それ以外に『OOPS!(ウープス)』という自社でやっている音楽ファンのコミュニティサイトを運営しています。もともとOOPS!というサイトを先に作っていて、これをもうちょっとまともなものにしようという目的で編集者とプログラマーが集まり、会社ができたという経緯がありまして、OOPS!を逆さに読んでSpoo!という会社名になりました。


このOOPS!から始まり、記事の提供とか編集の請負をしている「bounce.com」(タワーレコードが発行しているフリーペーパー「bounce」のweb版)の立ち上げから今にいたります。また、NTTコミュニケーションズ様が運営されているJ-POP情報サイト「J-POP 追いかけネット」の編集や記事制作など音楽系WEBサイトの制作の請負が多いです。紙の媒体では雑誌の記事の他、恵比寿ガーデンプレイスのフリーマガジン「YEBISU STYLE」を編集しています。メールマガジンはコンピューターメーカーのメールマガジンの記事制作などをやっております。


── 紙媒体やWEB、Eメールなど幅広くやられていますが、書き方の違いは何でしょうか?
まず紙とWEBやEメールなどディスプレイ上のメディアとは文章の書き方があきらかに違っています。わかりやすいのは紙の媒体ですと、段落分けのときに一段頭が下がっていて次の行からはじまるのですが、WEBとかデジタルなどのメディアは段落を一行あけるといったような習慣がありますよね。


やっぱりディスプレイだと紙にくらべて圧倒的に読みにくい。なので、空行を多く入れた一文の短い原稿を書くということが、私が紙の編集者からWEBの編集をするようになったとき最初に気をつけた部分です。できるだけ一文は短く、難しい話をへらした隙間の多い文章やテキストをつくろうということに気をつかっています。そこは実際どこのサイトをみてもそういう傾向があるとおもいます。


雑誌には、ひとつの記事に対してメインタイトル、サブタイトルをつけて紙面の肩(上)のところにキャッチコピーをたくさん入れる習慣があります。しかしWEBでそれをやるとあまり効果的ではありません。強いメインタイトルがあり、それを受けて説明するサブがあるぐらいにしておかないと目に飛び込んでこないというか、読み方が違うとおもいます。また、込み入った話を読んでもらうには、紙とデジタルを比較した場合、デジタルは適したメディアではなく、込み入った話を読ませるには不利なんです。できるだけ一文を短く切って書くという風に自分たちは気をつけています。そういった違いが紙とディスプレイとであります。今はWEBで何でも読むので一般的には違ってきているのかも知れませんが。WEBとEメールとの違うところは、クライアント企業のブランドイメージにあったトーン&マナーが違うとおもうので一概にWEBとはこうです、というのは言いづらいですね。


── 最近はWEBに誘導するメールというのが多くなっている気がするのですがそのあたりが書き方として違ってくるのでしょうか?
海外の企業は明らかにテキストを短くしてWEBにいくという傾向になっていますね。日本で最初にメールマガジンが流行り「まぐまぐ」などがブレイクした時期は、まだブロードバンドではなく、しかも従量課金だった時代でした。WEBは一回一回つないで見に行かなくてはならないけれど、Eメールは自分のマシンに届くということで、気楽にじっくり読めるという点から流行りだしたと思います。それから早10年経って環境が変わり、Eメールというメディアの意味も変わってきたと思います。


そもそも最初はWEBに飛ばすよりもメールの中で完結させていたという経緯がありましたが、今はそこから徐々にWEBに落とし込もうというふうに流れが変わってきていますね。でもやっぱり、まだ多くのメールマガジンがその場で文章として読ませる傾向があるので、メールにしてはどっさりテキストがあったりしますよね。そのコンテンツ思考というのが根強く残っているというか。


── そういう意味ではメールマガジンが出てきた時期と、今の役割は変わってきているということでしょうか?

今はすぐにWEBに飛ばすタイプのメールマガジンが多くなってきている気がするのですが、ただ更新の告知的な意味合いとかキャンペーンサイトに誘導するEメールが中心になって、そういうものばかりが流れるようになると、Eメールを開く人のモチベーションが下がっていくような気が個人的にしていて、やり方としては必ずしもそればかりだけじゃない気がしますね。メディアのリッチ度としてはWEBのほうがJavaScriptしこむとか、いろんな事はできますが...。


これからのEメールマーケティングには、たぶんもっとプライベート感というか、オプティマイズ感。自分だけに特化している、最適化されているという部分が必要だと思います。


── それはまさにmiemsがやっていることですね。その人に合ったコンテンツを配信するという。
単なるスペシャルオファーとかだと、漠然と「お得」と書いてあるメールが一日100通とか来ても開かないだろうなと思うので。やはり心に刺さる内容で細い所にガッと入ってきてくれるとメールを開こうかなと思いますよね。


安っぽいものではなく、自分宛に本当に届いたのだなという確度の高いスペシャルオファーですとか、レコメンドのようなものが来ると反応するだろうとおもいます。アマゾンのレコメンドも結構すごいですよね。あれに近いくらい確度の高いものがきたら反応してしまいますね。


特集:Interview(Part2) 目的に応じたメールの書き方へ続く


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川崎和哉氏 プロフィール
1966年、石川県生まれ。横浜市立大学文理学部卒業。音楽雑誌「ロッキング・オン」(ロッキングオン)編集部、音楽雑誌「音楽と人」(シンコーミュージック)編集部を経て、独立系の編集者/ライターに。1995年に出版した編著書「ネットトラヴェラーズ95」以降、デジタルカルチャー分野が主なフィールドになる。1997年より2000年6月まで、オンラインマガジン「HotWired Japan」(NTT-X・当時)副編集長を務める。2000年3月、有限会社スプー設立。リスナーによる音楽情報&コミュニティサイト「OOPS! Music Community」を運営する。
現在の連載:「テレビブロス」(東京ニュース通信社)

 
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