うなぎとSEMの関係
はじまりは「うなぎ」だった。
神保町のとあるうなぎ料理屋にて、上司から「ちょっとアメリカに行ってもらいたいのだが」と突然の海外出張の打診。「いや英語がちょっと……」と言う間もなく、初の海外出張にいくことになってしまった。行き先はアメリカ・サンフランシスコから南へ約60km下ったシリコンバレーにある、今最もアツいSEM事業者と言われるA社にセールストレーニングを受けに行くことになった。
話は少し脱線するが、うなぎは血行を良くし、滋養を高める効用がある。そのため浜名湖名産「うなぎパイ」は「夜のお菓子」と言われていたりする。夜とうなぎとの関係は定かではないが、この夜のお菓子と最新のSEMが、じつは密接な関係があるとしたら意外に思うだろうか。
SEMは今、「Long Tail」が旬!
SEMは、GoogleやYahoo!、検索エンジンで検索されたキーワードに関連した広告を、検索結果の一部に表示するリスティング広告を使って行なうマーケティングである。どのキーワードを選択するかは広告主に委ねられており、どのキーワードに何位で広告表示させるかを入札制で広告主は選択できる。
そうなると必然的に、検索数が多くて広告効果がありそうで、キーワードに人気が集中して入札競争が激化、それ以外のキーワードは入札競争がそれほど起きないという状況になる。そのキーワードの分布をX軸にキーワードの種類、Y軸に入札額をパラメータにしてグラフ表示した場合が下記の分布図である。
上記グラフの左側を単価が上がっている箇所を指して「Big Head」、右側の単価が低い箇所を「Long Tail(ロングテール)」という。このうなぎのようなLong Tailを効率よく管理・分析するのが、コストパフォーマンスが高いSEMのミソなのである。A社のツールは、金融工学を駆使して最も効果的な予想を立て、数十万キーワードというこのうなぎの尻尾部分をマネージメントするところがすごいのである。
A社エントランス部分
最先端のモノは夜作り出される
そんなこんなで、残すトレーニング項目があと少し、ということになった2日目の晩。A社の担当者K氏から、「日本料理のうまい店に行こうぜ」とのお誘いが。店員もすべて日本人、メニューも日本語という居酒屋風料理店の本日のオススメ料理を見るは、なんと「うなぎパイ」。迷わず注文すると、うなぎのぶつ切りをパイで包むという豪快な料理である。狭い浜名湖のうなぎパイを圧倒する、ビッグでアメリカンなうなぎパイであった。
さらに驚くのはその効能。すっかり元気になってしまった我々は、サンフランシスコの夜の街へと繰り出すのであった……。
ちなみにA社のあるシリコンバレー一帯はアメリカの頭脳・スタンフォード大学があり、Google、Yahoo!などのネット企業が集中しており、インターネットビジネスを産み、育んできた地域。一見のどかな町並みが続くのだが、IT系有名企業が林立する。GoogleとYahoo!の本社ビルは意外に近くにあるのには驚かされた。インターネットビジネスの起源から現在までを辿ることができた出張だった。

スタンフォード大学キャンパス内

Yahoo!本社ビル

Google本社ビル